電気工事会社の利益率向上を実現する交渉力強化戦略

目次

  • 自社のお客様と交渉ができる関係にありますか?
  • お客様と交渉するための観点
  • 自社の交渉力を高める方法
  • まとめ

「これまで下請として仕事を受注してきたが、年々利益率が低くなってきている。より高利益率の案件獲得を目指したい」
電気工事会社の方々とお話をしていると、多くの方からこのようなお話を頂きます。

利益率が十分に確保できない理由は大きく分けると、①そもそも原価管理がしっかりとできていない②顧客への交渉力が弱いという二つが挙げられます。今回は特に②について触れていきたいと思います。

自社のお客様と交渉ができる関係にありますか?

見出しで質問をさせていただきましたが、貴社ではお客様と交渉ができる関係にあるでしょうか?

「お客様と価格交渉なんてできるわけないよ」と思う方もいらっしゃると思います。
確かにこの考え方はこれまでの業界構造でいうとある種当たり前の話で、下請会社が元請会社に価格交渉をするなんてもってのほかでした。
しかし、実際その「価格交渉なんてできるわけがない」というのは、いつ自分の考えとして身に付いたものでしょうか?

 
これからの時代、価格交渉ができない会社であってはならない

下のグラフは、電気工事に関わる職種の有効求人倍率です。
ご覧いただくとわかる通り、2008年のリーマンショック以降、右肩上がりで有効求人倍率が上がっています。
直近2021年2月時点では、電気工事に関わる職種の有効求人倍率は3.69倍です。
全産業の平均有効求人倍率が1.04倍であることを考えると、電気工事業界は圧倒的に人材が足りていないことが分かります。

このような業界の中で、今まで通り一方的に価格交渉をされるような電気工事会社であっても良いのでしょうか。
答えはNoです。
2017年、ヤマト運輸が物流量増大等の影響で人材不足となり送料の値上げをしたことで「物流クライシス」が起きました。
電気工事業界においても、まさに「電気工事クライシス」が起きている状況であり、このような中で一方的なお客様からの言い値で仕事をしていてはいけません
価格をぼったくれ、と言っているわけではなく、適正な工事で適正な利益を確保することが大切です。

お客様と交渉するための観点

それでは、どのようにすればお客様との交渉ができるようになるのでしょうか。
自社とお客様の交渉力に影響があるものとして、下記のような項目が挙げられます。

 
  • 1
    市場内の競合社数
  • 2
    スイッチングコスト
  • 3
    自社製品の差別化力(代替品まで含む)
  • 4
    顧客の製品・サービス重要度
  • 5
    顧客の売上影響度
  • 6
    顧客の情報量

簡単に言うと、お客様の中で①周囲にそもそも競合がおらず②業者を切り替えるためのコストが高くつき③製品・サービスに独自の要素を持ち④それらがお客様にとってとても重要だが⑤自社からすると1社あたりの売上は大きく変動が無く⑥お客様自身まだまだ知識が浅いという状況が、交渉力が最も高い状況となります。

自社の交渉力を高める方法

さて、ここまで交渉力に影響があるものは何かという話をしてきましたが、実際電気工事会社ではどのようなことができるのでしょうか?
それぞれ、私たちがこれまでに行ってきたことと照らし合わせながら、交渉力を高める方法についてまとめます。

市場内の競合を減らす / 競合が少ない製品・サービスを扱う

市場内の競合は少なければ少ないほど、交渉力は強くなります。
現在電気工事業許可を持つ会社は、実績を持つ会社に絞っても全国に約20,000社程度あります。
「電気工事」という見せ方だけでは競合多数なことは目に見えて分かります。
そこで、私たちのお客様先では、電気工事ではなく(セキュリティ工事 / BCP工事 / エネルギー対策工事 他)の会社だよと打ち出してきました。
電気工事では中々興味を示す会社はありませんでしたが、上記のような伝え方をすることでお客様の関心を持っていただくことができました。

スイッチングコストを高める

スイッチングコストは高ければ高いほど、交渉力は強くなります。
電気工事会社において、スイッチングコストというのは、正直なところ上げづらいところになります。
そこで、「スイッチングコスト=費用」のことではなく、「スイッチングコスト=費用、手間、時間」と見せることが大切になります。
例えば、お客様先の設備一覧を自社情報として握っておきながら、設備更新の提案等をしていきます。
こうしておくと、お客様にとってはこれまでツーカーでやってきた電気工事会社から他の電気工事会社に発注すること自体が手間になり、また時間もかけなければなりません。
電気工事会社においてはこのようなことがスイッチングコストを高めることに繋がります。

自社製品の差別化(代替品まで含む)を図る

競合社数と若干似ているところはありますが、競合がいたとしても自社を選んでいただける理由が強いほど交渉力は強くなります
電気工事会社が提供するものはあくまでも工事ですが、競合以上に工事に使う製品のラインナップを増やしてみる、海外の製品を扱ってみる、納期を徹底的に短くする、等で差別化を図ることができます。
たまにもったいない会社で、自社の差別化要素が価格だけだと考えている会社様がいらっしゃいます。
価格を落とすのは最後の手段で、それ以外の見せ方、対応方法で差別化が打ち出せないかを考えてみましょう。

顧客の製品・サービス重要度を高める

自社が提供しているサービスが、お客様の中で重要であればあるほど交渉力が強くなります
例えば、新型コロナウイルスが蔓延してから多くの会社で検温機を入れられたかと思いますが、飲食店にとって検温機は自社の営業に関わる最重要設備だったと思います。
多少高くても、発注したその日から検温機が使えるのであれば、すぐに購入を決めたのではないでしょうか。
製造業でいえば製造ラインが絶対止めてはならない最重要設備ですので、その設備に関わる工事に入れる場合は交渉力が強くなります。

顧客の売上影響度を高める

交渉をしているお客様の売上が自社の売上に占める割合が小さければ小さいほど、交渉力は強くなります。
「最悪、このお客様は受注できなくても大丈夫」というような意識が働くためです。
逆に売上がその1社のみで構成されている場合、そのお客様はなくてはならないお客様になってしまうため、こちら側の交渉力は弱くなってしまいます。

顧客の情報量が少ない提案をする

そして最後ですが、お客様が持っている情報量が少なければ少ないほど、交渉力は強くなります。
「なんだかよく分からないけど、この会社に任せておけば大丈夫だろう」というような状態は非常に交渉力が強い状況と言えます。
普段提供している製品やサービスに、補助金等の付加的要素をつけて提案することで、お客様が持っていない情報を出すことができ、交渉力を強くすることができます。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか?
自社の交渉力を意識して改善していくことで利益に繋がる案件の受注に繋がっていきます。
是非この内容を今後の経営に役立てていただければ幸いです。

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